鍵井 瑠詩

言の葉散歩 〜東京へ〜

友人の個展を見に弾丸で東京へ。
久しぶりに家族にも再会して、ゆるりとした時間を過ごしました。
ふと、写真でも撮ろうかと思い一眼を持って家を出ました。
大阪から東京までの道のりを、新幹線の中からパシャリ。

カメラを持って気がつきました。
新幹線に乗っている間風景は全て線になっていきます。
私はスローシャッターで撮影をするのが好きなので、とても新幹線と相性がいいのです。流れていく窓枠の景色が、普段移そうとしているファインダーの中そのものなのです。


へんてこな写真ですね、、。けど、こういう写真を撮っているほうが飽きずに楽しめるんです。私は写真に対して、記録という側面ではなくカメラを使った絵画作品ぐらいの感覚で向き合っています。気軽に自分の描きたい世界を創作するために、カメラを用いている、という感覚です。身勝手な考えですね、まったく。

↑車内で撮った中でのお気に入りの一枚 & ↓名峰富士


そんなこんなで到着した東京。
すっかりスローシャッター写真に首ったけな私は、首からカメラをぶら下げながら都庁へ向かいました。
無料展望台からの景色を撮影するためです。

都庁までの道。
都庁の南展望台から見つけた、フットサルコート。緑の芝生が映えて見える。
(今見ると二枚ともスローシャッターじゃない)

スローシャッターの特質上、長くシャッターを開く分光を集めるので写真が白飛びしやすいです。そのため、夜や暗い場所に合っている撮り方なのですが、展望台から降りてプロジェクションマッピングを見ていた際、ふと気がつきました。カメラを構えたほうがいいんじゃないかと。すると、とても私好みの写真が撮れました。

都庁プロジェクションマッピングより「TYO337」から一枚。

「TYO337」は、歌舞伎などの日本の伝統芸能と現代の音楽をミックスしたような作品でした。正直、初めて日本に観光してきた外国人が都庁でこれをみたら「ヤベェなこの国」って思われそうなぐらいぶっ飛んだテンション感でしたが、正直今日見た中で一番面白かったです。気に入った一枚も撮れましたし。

改まってカメラをさげながら東京へ行くと、また違った視点で観光することができました。
普段はスマホを見て過ごすだけの移動時間も、途端に素晴らしい被写体に溢れているように感じましたし、東京の街はどれも写真に収めたくなります。それどころか、東京そのものが、写真に映りたがっているんじゃないかとさえ思いました。東京は、カメラ目線が上手な街なのかもしれません。
カメラ一つだけもって、また違う土地も回ってみたいなと思わせてくれた一日でした。

言の葉散歩、今月はここまで!
ありがとうございました!

鍵井 瑠詩

鍵井 瑠詩

鍵井 瑠詩(かぎい りうた) 2004年10月19日生まれ。神奈川県鎌倉市出身。 大阪芸術大学文芸学科在学中。 2023年 展示会「青を読む」 2024年 個展「瑠璃色の森」 詩写真集「青を読む」発売中

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