2022 3

【3/1-6】疋田千里・小野さやか 写真展「箸と鉢 Hashi to Hachi」

東アジアを中心におはしのある風景を撮影する疋田千里と、日本国内で植木鉢のある風景を撮る小野さやかの写真展を開催します。

身近な生活の中で身の丈な切り口から生まれる作品には、既視感があるかもしれません。

道具として存在する箸に対し、鉢は生活必需品ではありません。箸をストリートで撮ろうとするならば、飲食店のある繁華街に足が向きますが、鉢を撮るなら人が暮らす住宅街へ向かうことになります。見慣れた風景のそのどちらからも、人の気配が感じられ、無造作に置かれたように見えるそれらを観察すると、持ち主のキャラクターが透けて見えると私たちは感じています。

当初、台湾の高雄で二人展を開催予定でしたが、新型コロナウィルス蔓延の影響で、開催が延期となりました。それに伴い台湾に先駆けて東京、外苑前で展覧会を開催します。同級生で同じスタジオ出身の二人がはじめて一緒に展覧会をします。たくさんの方にお越しいただけますと幸いです。

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【展示概要】

▼タイトル:箸と鉢 Hashi to Hachi
▼作家名:疋田千里・小野さやか
▼会期:2022年3月1日(火)-3月6日(日)
▼時間:
 3/1(火)・2(水)・3(木) 10:00-19:00
 3/4(金)・5(土) 10:00-18:00
 3/6(日) 10:00-17:00
▼入場料: 無料
▼会期中のイベント
・3月4日(金)18時〜19時30分 / 参加費1,000円 路上園芸学会の村田あやこさんと小野さやかのトークイベント・3月5日(土)18時〜19時30分 / 参加費1,500円 疋田千里と小野さやかの写真集制作話
<ゲスト>(敬称略)・高橋佐智子(編集者)・平井彰(加藤文明社・プリンティングディレクター)

※詳細はSNSで随時情報を更新していきます。詳しくはInstagram @ohashi_toの #箸と鉢 をご覧ください。
instagram @ohashi_to

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※新型コロナウィルス感染症拡大の状況により、開催日・時間が変更となる場合がございます。
※予約制ではありませんが、混雑状況によってはご入店をお待ちいただく場合がございます。
※可能な限り少人数でのご来場にご協力をお願いいたします。
※会場内ではマスクの着用をお願いいたします。
※発熱・咳などの症状がある方や体調の優れない方は、ご無理をなさらずご来場をお控えください。
※飲食物の持ち込みはご遠慮ください。
※詳細はSNSで随時情報を更新していきます。詳しくはInstagram (#箸と鉢)をご覧ください。
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【作家プロフィール】

疋田千里 Hikita Chisato
1977年京都府出身 東京都在住。
高校・大学は写真部に所属し、スタジオ勤務、カメラマンアシスタントを経て2003年よりフリーランスの写真家として活動。クライアントワークスは主にポートレイトや料理撮影、作品としては旅と日常の間にあるLIFEを撮り続けている。

instagram @travelingwithspices

「おはしのある風景」を追うようになって、五年になります。日本人にとっては大変馴染みのある、食事に欠かせない道具。身近にあるからこそ見過ごされがちな箸ですが、撮り続けることで見えてくる世界があるのではないかと考えました。
台湾や韓国には、街のあちこちに屋台があり、よく外食やテイクアウトをします。朝市や夜市といったマーケットでも、たくさんの「おはしのある風景」が見られます。
ベトナムにも「おはしのある風景」があるはず。そう思い、数年前に取材に行きました。ベトナムでは、箸に加えスプーンやフォークもテーブルに並んでいました。植民地支配の影響が残っているからかな、と気付いてからは、同じおはしのある国でも、文化や歴史背景の違いに着目して撮ると面白い、と思うようになりました。
最近は、香港映画を見ても、韓流ドラマを見ても、食事のシーンが気になります。華僑の人々が築いたチャイナタウンを巡れば、また違った「おはしのある風景」が撮れるだろうし、和食屋だって世界中にあります。箸をキーワードに、まだまだ撮りたい写真はたくさんあります。
新型コロナウィルスの蔓延で、海を渡る旅に出ることが難しくなりました。いつか中国の様々な地方で「おはしのある風景」を撮りたい。箸のルーツを辿りながら、アジアの国々で暮らす人々のことをもっと知りたい。今は中国語を習いながら、そのチャンスが訪れることを待ち望んでいます。

小野さやか   Ono Sayaka
1978年生まれ 東京在住。
スタジオ勤務、アシスタントを経て2005年に独立。
現在フリーランスとして活動中。
instagram @onosayaka8

ここにある鉢植えの写真は、私が初めてテーマを持って取り組んだ作品です。
2019年に鉢植えのある風景の面白さに気づき、ひたむきに撮り続けてきました。
意識的に置かれている鉢植え、置いた人の無意識を感じる鉢植え。
誰かが作った風景を切り取ることに喜びがあり、撮り続ける中で、無造作に置かれた鉢植えに強く惹かれるようになりました。
鉢植えを置く人の、その人も知らない、記憶のようなものに触れている気がして、
それを見つけることが楽しく、ただそこにある鉢植えは、私にとって目の離せない特別なものになりました。

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【写真集情報】

『ohashi_to お箸/đôi đũa/筷子』

写真家・疋田千里(ひきたちさと)が旅したおはしの国の記憶と記録、第二弾
主に香港とベトナムのおはしがある風景と、ロンドンのチャイナタウンの様子など
開くと各国のレシピが載った帯付き、雁垂れカバーの裏にはエッセイと旅日記
(第一弾は台湾、韓国、日本のおはしを集めました。)

A5横(H148×W210mm)
16P / レシピ7品分が掲載された帯付き(日本2 香港3 ベトナム2)
1,500円(税別)

『put set place』
2022年3月1日発行
写真・構成  小野さやか
デザイン   nonoji works
印刷 株式会社 加藤文明社
B5変形
110P
3000円(税別)

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