鍵井 瑠詩

#2 プラハのアートギャラリーを巡る Galerie ve věži

中欧チェコの首都・プラハのアートギャラリーを巡るコラム連載。

街の様子

プラハのアートギャラリーとはどういったものなのでしょうか?
街を歩けば、国際的なものからローカルなものまで数多くのアートギャラリーが目に入ります。

そんなプラハのアートギャラリーを
大きな規模のものから小さなものまで、幅広く紹介していこうと思います。

一緒に鑑賞する感覚で、どうぞお付き合いください。

#2 Galerie ve věži

第二回で訪れたのはこちら。


Galerie ve věži(日本語訳:塔のギャラリー)
その名の通り、この石造りの塔がギャラリー。なかなか日本ではお目にかかれないですね。

プラハの新市庁舎(Novoměstská radnice)の塔内で展示されている

写真や絵画などの企画展を入れ替わりで開いている模様。
塔、展示を見学する際には100チェココルナ(八百円弱)の入場料が必要。ですが、学割が効きました。ありがたい。

今回訪れたのは、『季節の奏で(Melodie ročních období)』という展示会。
日本語があるように、なんと日本人芸術家の展示会の様子。

というのも、現地のチェコ人の方に教えていただいた展示会。
不思議な縁に巡り会いました。

本展示会は、小森文雄の水墨画と、Olga Yakubovskayaの絵画の二人展の様子。

ギャラリーを紹介しながら、作品も少し紹介していこうと思います。

入り口すぐの階段を登っていきます。
調べたところ、200百段以上あるらしいので、少し息が切れます。

途中にあった部屋。

窓からの景色、そして作家のプロフィールが載った紙。

抜粋して、鑑賞した作品をご紹介。

『墨牡丹』
プラハのパステルカラーの街並みからはなかなか見出すことのできない墨色。
日本人としては親しみを持ちますが、チェコ人の目にはどう映るのでしょう。
背景の布の色合いも相まって侘しさを感じる牡丹の花は、静かにけれど厳かに咲いています。それは粗い筆のタッチで描かれた力強さと墨色単色の静謐の両方を併せ持っているからなのだと思います。
チェコの中心地でぽつんと咲いた墨の花はそうした二面性を持っているように感じます。異国に来たからこそ改めて、自分のアイデンティティとはなんなのか考え、見つめ直します。この絵のどこかにそのヒントが隠されているような気がしました。

『Poppies』

こちらはチェコ人の方の作品。
丸い滲みは、アルコールインクを使ってるのでしょうか?
ポピーが咲く様子と、地平線の木々。面白いのが、単に赤色で花びらを表現していると言うわけでもなく、黒色でも同じように花を描いています。
花畑が風に揺れている様子。花単体で存在していたものが、風によって草や地面、ひいては空気に徐々に同化して行く。花畑がただそこにある空気のように、溶けて行く様子を想像しました。

会場内の様子。

ポストカードがずらり。

奥へ進むとさらに上へと続く階段と、昨日ライブパフォーマンスをしていたらしきものの跡が残っっていました。

レンガ調の床がいい。

塔の窓にそのまま作品をおく。
作品がとても自然な表情をしているような。

昨日、作家さん本人が来てパフォーマンスしたらしい。これはその跡だろうか。

展示会を鑑賞し終えて、そのまま塔の一番上へと登りました。
木製の古い階段にすこしドギマギしつつも、登って行くと、街を一望できる絶景が広がっていました。

登った甲斐があります。

プラハ城もバッチリと見ることができます。
プラハは建築に高さ制限があるらしく、こうして上から眺めると、統一された街並みがとても美しいです。日本にもこんな景色があればいいのに、と少し嫉妬心すら芽生えてしまいます。

プラハのアートギャラリーを巡る連載。また次のギャラリーでお会いしましょう。
それではまた。

鍵井 瑠詩

鍵井 瑠詩

鍵井 瑠詩(かぎい りうた) 2004年10月19日生まれ。神奈川県鎌倉市出身。 大阪芸術大学文芸学科在学中。 2023年 展示会「青を読む」 2024年 個展「瑠璃色の森」 詩写真集「青を読む」発売中

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。